記憶術の歴史は古い

記憶術の歴史は古い

記憶術の歴史は古く、2500年以上もの歴史があると言われています。

こんなにも長い歴史があるということは、意外と知られていません。

この歴史を紐解いていくと、とても面白いものが知れました。

是非皆さんにもこの歴史を知ってもらいたいです。

宮地式脳トレ記憶術の公式HP

記憶術の歴史

記憶術の歴史に興味がある人は是非最後まで読んでみてください。

記憶術の発祥は紀元前6世紀

記憶術が発祥したのは、紀元前6世紀の古代ギリシアと言われています。

始まりは紀元前500年頃で、詩人のシモニデスという人物が発明したのが始まりです。

シモニデスは記憶力が良く、その当時大きな地震が起きたくさんの人が亡くなりました。

地震の被害は大きく、遺体が誰であるか判断できない程酷い状況だったにも関わらず、人々が座っていた場所を覚えていた為、そこから遺体が誰なのかを判断することができました。

この出来事がきっかけで、シモニデスは座っていた場所と覚えたい対象を紐付けて記憶する『座の方法』(ローマン・ルーム法)を考案しました。

これが記憶術の始まりだと言われています。

同じ頃、ギリシアでは、メトロドロスという人物が占星術を使った記憶術で大活躍していました。

紀元前2世紀

そこから400年ほど経った紀元前100年頃の話です。

古代ローマではキケロという人物が現れ、シモニデスの記憶術を広めたのです。

これがきっかけでローマ時代には、記憶術が弁論術に使われました。

この時代の記憶術の三大古典書として、「ヘレンニウスへ」「弁論家について」「弁論術教程」というものが著されています。

11世紀~15世紀

それ以来、特に記憶術に何かあったとの記述はありませんでした。

変わらずシモニデスの記憶術が使われていたのかもしれませんが、何の記述もないので定かではありません。

その後、記憶術が変化を見せるのは11世紀頃になります。

キリスト教会や修道院などの教育機関で、スコラ哲学における神学や知識、道徳観を覚える為に記憶術が使用されたようです。

ここで使用されていたのはシモニデスの記憶術とは違うもので、修道士が開発した方法でした。

有名なのはポンコンパーニョやトマス・アクィナスという方でしょう。

トマス・アクィナスは列聖ともなった聖人なので、知っている人もいるかもしれませんね。

トマス・アクィナスの記憶術は、ペトラルカやラゴーネといった人々に受け継がれて広まっていきました。

この時代においての記憶術は、今でいう大学で主に使用されていました。

その他にも教会の修道士らは、知識を覚える為の重要な手段として記憶術を用いていました。

15~16世紀

この頃はルネサンス期に突入します。

15世紀後半からようやく印刷技術が登場したのです。

印刷技術の発展により聖書が人々に普及し始めました。

その影響もあり、修道士たちはわざわざ暗記する必要がなくなりました。

この頃から記憶術は衰退していったようです。

17世紀

17世紀に入るとルネサンス期も終わり、記憶術はまさかの大衆化を遂げます。

衰退していたのに何故?とお思いでしょう。

この頃の記憶術は、言わば「成功術としての記憶術」として広まったのです。

この時代に活躍した記憶術家はとても多く、有名なところで言うとウィンケルマン、リチャード・グレー、グレガー・ファイネーグという人物たちが挙げられます。

そして彼らは今でも使われている、「変換法」や「ペグ法」という記憶術を考案しました。

今でも使われるテクニックが、この当時に誕生したというのは驚きですね。

19世紀

時は過ぎ、19世紀に入ると世界各地で様々な記憶術が流行します。

そして記憶術はついに商業的にも使用され始めるのです。

ビジネスシーンで使われるのはこの頃がきっかけかもしれませんね。

この時代は、ベニウィスキィ、フランシス・フォーベル・グーロー、カール・オットー・レーベントローという記憶術家が大いに活躍した時代です。

19~21世紀の日本

明治時代に入ると、日本に西洋からの記憶術が輸入され、爆発的なブームが起こります。

それまでは日本独自の記憶術が使用されていましたが、今とは全くの別物だったようです。

西洋からの記憶術は日本人にとって新鮮で刺激的だったようで、すぐに普及し定着しました。

特に1887年(明治20年代)には記憶術が大流行します。

妖怪博士の井上円了、和田守菊次郎、島田伊兵衛といった人物たちが近代の記憶術の元祖となりました。

20世紀に入ると、昭和の時代には渡辺剛彰の記憶術がブームを起こします。

渡辺剛彰の「ワタナベ式記憶術」というものは、日本における記憶術の“実質的元祖”になります。

平成になると脳トレを取り入れたり、より僕たち一般人でも使いやすい工夫を施した記憶術が登場しました。

それが今の僕たちの知っている記憶術ですね。

この頃の代表としては、宮口式記憶術、栗田式記憶術、藤本式記憶術が有名どころでしょう。

21世紀になると、記憶術を勉強に活かした吉永賢一の東大記憶法といった新しいスタイルの記憶術が登場します。

その他にもユダヤ式記憶術いった今までにない、まったく新しい記憶術も世に出ました。

この頃から記憶術は、勉強に特化したものが増えた気がします。

そのため、習得するのも以前より気軽なものになったのが特徴です。

令和に入ると記憶術はまた変化を見せます。

河野玄斗やメンタリスト DaiGo、大野元郎、吉野邦昭といった令和時代に適した記憶術が広がりを見せます。

最近の記憶術の特徴は、表現方法が以前よりも優しくなり、より親身になったところでしょう。

大衆化しただけでなく、オンライン講座なども開催されているため、どこに居てもハイレベルな記憶術を身につけることができるようになったのです。

その影響もあり今の時代は、自己投資として記憶術を身につける若者も増えました。

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